第429回文言の矛盾が招く!解釈で揉める遺言書放送日:2026.7.1
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大木さん:皆さま、こんにちは。大木文香です。そして、相続のプロ、絹川先生にお越しいただいています。先生、今月もよろしくお願いします。
絹川先生:絹川です。大木さん、リスナーの皆さん、こんにちは。よろしくお願いします。
大木さん:さて先生、今月のテーマは「トラブルの要因となる遺言書の事例」です。遺言書って、あるだけで将来の安心が約束されるイメージがありますが、実は書き方次第で逆に揉め事の原因になることもあるそうですね。
絹川先生:その通りなんです。今月は「せっかく書いたのに家族が困ってしまった」という、実際の相談をもとにした現実的な事例をご紹介していきます。さっそく第1週目のご相談です。
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- 【事例】
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亡くなった父親が自分で書いた遺言書が見つかりました。日付や署名、押印などの形式的な要件は満たしていました。相続人は、長男・次男・長女の3人です。遺産総額は1億5,000万円。
遺言書の中身を見ると、長男が住む家と土地は長男に、次男が住むものは次男に譲ると書かれていました。しかし、一方で、遺産は兄弟みなで平等に分けるようにとも書かれていました。
長男は「不動産以外の残りの遺産を3人で平等に分ける」という意味だと主張していますが、他のきょうだいは「遺産全体を1億5,000万円とみなして3等分(各5,000万円)した上で、家や土地をそれぞれの取り分に割り振るという意味だ」と主張し、意見が真っ向から対立しています。後者の主張だと、長男がもらえる現金が極端に少なくなってしまいます。
大木さん:ええっ!?「特定の家に住まわせる」と書いてあるのに「平等に分ける」とも書いてある……。これ、どちらの言い分も一理あるように聞こえてしまって、きょうだい間で揉めるのも無理はないですね。
絹川先生:そうなんです。これが遺言書の記述における「内容の矛盾」という典型的なトラブルです。お父様は良かれと思って「みんな仲良く平等に、でも今住んでいる場所もそれぞれ確保してあげたい」という想いで書かれたのでしょう。しかし、法的な表現として曖昧なため、受け取る側によって「不動産は別枠なのか、総額に含めるのか」で解釈が分かれてしまいました。
大木さん:もしお相手の主張通り「全体を3等分した中に不動産を含める」となると、不動産の価値が高い場合、長男さんが相続できる現金がほとんどなくなって、今後の生活や、相続税を払うのにも困ってしまいますよね?
絹川先生:鋭いですね、大木さん。その通りです。形式が有効であっても、このように文言の解釈を巡って争いになれば、結局は親族間で遺産分割協議をやり直すか、最悪の場合は裁判所で遺言書の解釈を争うことになります。これでは「争いを防ぐ」という遺言書本来の目的が果たせません。
大木さん:せっかくお父様が一生懸命書いたのに、これでは悲しいです。
絹川先生:こうした事態を防ぐためには、「誰に、どの財産を、どのような割合で相続させるのか」を、第三者が見ても一文字の疑いも挟めないほど明確に書く必要があります 。少しでも表現に不安がある方は、自己判断せず、専門家に文面をチェックしてもらいましょう。
大木さん:遺言書は中身の明確さが命なんですね。気になる方はぜひ、いしかわ相続サポートセンターへお気軽にご相談ください。先生、次回もよろしくお願いします。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
| 放送局 |
北陸放送 |
| タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
| 放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
| 出演 |
絹川忠宏、大木文香 |