第422回実家を売却できない!?認知症による不動産凍結の罠放送日:2026.5.13

  • 大木さん:今週も「認知症と相続」について伺います。先週は遺言の話でしたが、今週はさらに差し迫った「不動産」にまつわる事例です。
    絹川先生:はい。実は「亡くなった後」よりも、「生きている間」に困るケースが非常に多いんです。
  • 【事例】
    80代の母が認知症になり、介護施設に入ることになりました。娘のCさんは、空き家になった実家を売却して、その売却代金(約1,500万円)を今後の母の施設費用や医療費に充てたいと考えました。しかし、不動産業者に相談したところ、「お母様に売却の意思確認ができないと、売買契約は結べません」と断られてしまったそうです。

    大木さん:先生、これ、娘さんはお母様のために良かれと思って動いているのに、なぜ売れないんですか?
    絹川先生:不動産の売却は、所有者本人の権利を動かす重大な「契約行為」だからです。名義人であるお母様が「この家をこの金額で売ります」という意思を示せない限り、たとえ実の子どもであっても勝手に売ることは法律で禁じられているんです。
    大木さん:ええっ!じゃあ、家があるのにお金がなくて、娘さんが自分の貯金から施設の支払いをしなきゃいけない…なんてことにも?
    絹川先生:残念ながら、実際によくある話です。これを「資産の凍結」と呼びます。一度凍結されると、家庭裁判所に申し立てて「成年後見人」を選んでもらわないと家は売れません。しかも、自宅を売るには裁判所の個別の許可が必要で、手続きには数ヶ月かかることもあります。
    大木さん:そんなに時間がかかるんですか。お母様が元気なうちに対策していれば、防げたのでしょうか。
    絹川先生:もちろんです。例えば「家族信託」という仕組みを使えば、元気なうちにお母様が「家を管理・売却する権限」だけを娘さんに託しておくことができました。これなら、お母様が認知症になった後でも、娘さんの判断でスムーズに売却し、そのお金をお母様のために使うことができたんです。
    大木さん:対策のタイミングひとつで、その後の家族の負担が全く変わるんですね。
    絹川先生:不動産の問題は、一度凍結すると解決が非常に大変です。もし「親が一人で実家に住んでいる」「将来的に売却の可能性がある」という方は、手遅れになる前にぜひ一度「いしかわ相続サポートセンター」にご相談ください。今の状況でどんな備えができるか、専門スタッフが親身に対応してくれます。

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