第414回そのメモ、遺言になりますか?「自筆証書遺言」3つの鉄則放送日:2026.3.18

  • 大木さん:皆さん、こんにちは。大木文香です。今週も相続のプロ、絹川先生と相続に関する知識を一緒に学んでいきましょう。先生、今月もよろしくお願いいたします。
    絹川先生:
    大木さん、よろしくお願いいたします。今日は「メモが見つかったけど、これって遺言として通るの?」という疑問を、スッキリ整理していきましょう。
  • 【事例】
    今回の事例です。
    亡くなった父の部屋から、「家と土地は長男に」「預金は次男に」とメモ書きされたノートが見つかりました。日付と名前はあります。これって法的に有効な遺言として認められるのでしょうか?メモや手紙でも遺言になる場合があると聞いたのですが本当ですか?それと、三男へのコメントがなく、このメモ通りに従うと三男が何も相続できないのはかわいそうで…。
    家族は、長男(相談者)、次男、三男。
    財産は、不動産(家・土地)と預貯金です。
  • 1)結論:メモでも“条件を満たせば”遺言になり得る。でも落とし穴が多い
  • 絹川先生:結論。メモでも遺言になる場合はあります。ただし「それっぽいメモ」は危険。形式ミスで無効になりやすいです。
    大木さん:日付と名前があってもダメなことが?
    絹川先生:あります。鍵はこれ。自筆証書遺言の“3つの鉄則”
  • 2)自筆証書遺言3つの鉄則(ここだけ覚えてOK)
  • 絹川先生:
    鉄則① 本文は本人の手書き。パソコン、代筆は基本アウト。
    鉄則② 日付は特定できる形。「○月吉日」は揉めやすい。できれば年月日をハッキリ。
    鉄則③ 署名+押印。ここ抜けて無効、よくあります。
    大木さん:押印…ノートにハンコないかも…。
    絹川先生:ないなら、無効リスクが一気に上がると思ってください。
  • 3)有効だったらどうなる?三男はゼロ?
  • 大木さん:もし有効なら、メモの通りで決まりですか?
    絹川先生:基本はメモ通り。
    「家と土地は長男」「預金は次男」。三男に書いてなければ、三男は“遺言からは”もらえません。
    大木さん:えー…やっぱりかわいそう…。
    絹川先生:そこで出るのが遺留分
    遺留分は「最低限の取り分」。子どもにはあるので、三男が納得できなければ、お金で請求になる可能性が高いです。
  • 4)無効だったらどうなる?基本は1/3ずつ
  • 大木さん:じゃあ無効なら?
    絹川先生:無効なら遺言はなかったことになります。
    子どもが3人なので、基本は長男・次男・三男が各1/3
    そこから、全員で話し合って具体的な分け方を決めます。
  • 5)不動産の分け方:現実はこの3択
  • 大木さん:でも家と土地って、1/3ずつ無理ですよね?
    絹川先生:はい、現実はこの3択です。
    売って現金で分ける(スッキリ公平)
    誰かが家をもらって、差額を払う(家を残せる)
    共有にする(手軽だけど将来揉めやすい)
    大木さん:共有、やっぱり揉めがち?
    絹川先生:揉めがちです。売るにも直すにも“全員の同意”が必要になりやすいので。
  • 6)今回の注意点:メモが危ない理由、3つ
  • 絹川先生:今回の注意点、まとめて3つ。
    形式ミスで無効になりやすい(押印、日付の書き方など)
    財産の書き方がざっくりで揉めやすい(どの土地?どの預金?)
    三男がゼロ設計で火がつきやすい(遺留分請求)
  • 7)事前対策:いちばん安全な打ち手
  • 大木さん:生前に、どうしておけば安全だったんでしょう?
    絹川先生:これが王道です。
    公正証書遺言にする(形式ミスを防ぐ)
    ・財産は具体的に書く(不動産の所在地、預金の銀行名など)
    ・「なぜそうしたか」を一言添える(納得感が上がる)
    三男への配慮が必要なら、保険などで“別枠”の準備も効果的です。
  • まとめ
  • 大木さん:先生、最後に一言でまとめると?
    絹川先生:はい。「手書き・日付・署名押印。この3つが欠けたメモは危険」
    そして“分け方”だけじゃなく、“気持ち”も一言残す。これが揉めないコツです。
  • エンディング
  • 大木さん:「メモでも遺言になる」は本当。でも“鉄則”が大事なんですね。
    絹川先生、ありがとうございました!
    絹川先生:ありがとうございました。大事な家族のために、通る形で残しましょう。
    大木さん:皆さん、次回もお楽しみに。それでは、また来週!

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