第411回限定承認放送日:2026.2.25
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- 【事例】
- Aさんはお父様を亡くした後、実家で一人暮らしをしています。お母様はAさんが幼い時に亡くなっており、相続人はAさんのみ。相続で大変な手続きはありませんでしたが、先日衝撃の事実が発覚。お父様には生前隠していた借金が1000万円あったのです。Aさんは1000万円を肩代わりすることは難しいが、実家にも住み続けたいと考えています。相続したのは、自宅(200万円)とわずかな預貯金です。
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- 【解説】
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このような場合に有効なのが「限定承認」です。
・限定承認の仕組み
相続したプラスの財産の範囲内でのみ、マイナスの財産(借金)を支払うという条件付きの相続方法です。今回のケースでは、200万円分の財産を相続し、その200万円を借金の返済に充てることで、残りの800万円の支払い義務を免れることができます。
・「先買権(さきがいけん)」の活用
通常、限定承認をすると財産は精算(売却)されてしまいますが、相続人には「先買権」が認められています。
家庭裁判所が選任した鑑定人の評価額(今回の場合は200万円)を、Aさんが自分の手持ち資金(固有財産)から支払うことで、実家の持分を競売にかけずに優先的に買い取ることができます。
メリット:1,000万円全額を払う必要はなく、200万円を工面できれば実家の権利を守り、住み続けることが可能です。
・注意点とハードル
①借金を知った(相続開始を知った)時から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し立てる必要があります。
②他に相続人がいる場合、全員で共同して申し立てなければなりません。一人でも「相続放棄したい」「単純承認したい」という人がいると利用できません。
③非常に専門的で手間がかかるため、弁護士や司法書士への報酬といったコストが発生します。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
| 放送局 |
北陸放送 |
| タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
| 放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
| 出演 |
絹川忠宏、大木文香 |