第409回単純承認を回避するために放送日:2026.2.11
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- 【事例】
- 50代女性のAさん。Aさんは先月お父様を亡くしました。相続がはじまってから驚きの事実が判明!なんと生前お父様は知人の借金の連帯保証人になっていたのです。その額2000万円。Aさんは、相続放棄を考えましたが、1つ心配な点が。それは葬儀費用の支払いでおよそ100万円をお父様の口座から引き出して使ってしまったこと。これが「単純承認」とみなされていないか心配しています。
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- 【解説】
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・単純承認とは
単純承認とは、相続人が亡くなった人(被相続人)のプラスの財産だけでなく、借金や未払い金などのマイナスの財産も全て引き継ぐことをいいます。
葬儀費用として妥当な金額の範囲内であれば、「みなし単純承認」には該当せず、まだ相続放棄ができる可能性が高いです。相続のルールにおいて、相続財産を処分すると「単純承認(借金もすべて引き継ぐこと)」とみなされますが、葬儀費用については例外として認められる傾向があります。
これまでの判例では、
・社会的に見て適当な範囲の葬儀費用であれば、相続財産から支払っても「処分」には当たらない。
・理由は、葬儀は執り行うべき正当な儀式であり、その費用を遺産から出すことは人道上も自然な行為であるため。
という考え方が定着しています。
一方、葬儀費用として引き出したとしても、場合によっては単純承認としてみなされるケースもあります
例えば、一般的な身分に不相応なほど高額な葬儀費用を遺産から出した場合や、100万円引き出したうち、20万円を私的流用した場合などです。そのほか、香典の扱いにも注意が必要です。
確実に財産放棄をするために、引き出した100万円が何に使われたかを証明する明細や領収書などを保管しておくことが重要です。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
| 放送局 |
北陸放送 |
| タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
| 放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
| 出演 |
絹川忠宏、大木文香 |