第405回生前贈与の活用放送日:2026.1.14
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大木さん:今週も、相続のプロ、絹川先生と「相続税対策」について学んでいきましょう。先週は相続税の基礎控除についてでしたが、今週は実際に相続税を減らす「節税対策」について学んでいきたいと思います。
絹川先生:節税対策は、元気なうちに始めることが非常に大切です。中でも「生前贈与」は、相続税対策の代表例と言えます。
大木さん:生前贈与は、生きている間に財産を子どもや孫に分け与えることですね。今週は、生前贈与に関する事例をご紹介します。
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- 【事例】
- 将来、自分が亡くなり相続が開始したときに備えて、相続税対策をしたいと考えているAさん。まずは毎年、子どもに現金を贈与しようと考えたのですが、贈与税がかかることもあるとか。贈与税に気を付けながら、相続税対策もできる方法はあるのでしょうか
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絹川先生:この事例のように、生前贈与を活用することで、将来の相続財産を減らし、相続税を抑えることは可能です。
大木さん:ただ、贈与税がかかる場合もあるんですよね?
絹川先生:はい。贈与税には「暦年贈与(れきねんぞうよ)」という制度があります。これは、贈与を受けた人一人あたり、1月1日から12月31日までの1年間に、110万円までの贈与であれば、贈与税が非課税になる、というものです。
大木さん:毎年110万円以下であれば、贈与税を払わずに財産を移せるのですね。これを活用して、少しずつ財産を減らしていけば、大きな節税になりそうですね。
絹川先生:その通りです。ただし、注意点が二点あります。一点目は、この暦年贈与は、亡くなった日からさかのぼって7年間に行われた贈与は、原則として相続財産に加算されてしまうことです。
大木さん:では、亡くなる直前に慌てて贈与しても、相続税対策にならない場合があるということですか?
絹川先生:はい。ですから、生前贈与はできるだけ長期間にわたって、計画的に行うことが大切です。二点目は、贈与をする際には、必ず「贈与契約書」を作成し、銀行振り込みなどの記録を残して、毎年贈与があったことを証明できるようにしておくことが重要です。そうしないと、「実は生前贈与ではなく、相続税を逃れるための貯蓄だった」とみなされ、贈与自体が無効になるリスクがあります。
大木さん:ただ現金を渡すだけでなく、きちんと「証拠」を残すことが重要なんですね。
絹川先生:他にも、教育資金や結婚・子育て資金、住宅取得資金の贈与など、贈与税がかからない特例も活用できます。これらの特例はそれぞれ要件が複雑なので、ご自身の状況に合わせて専門家にご相談いただくのが確実です。
大木さん:生前贈与は、早く始めれば始めるほど効果が大きい、ということですね。
絹川先生:早く始めることで、贈与の期間を長く確保でき、相続税の対象となる財産を着実に減らすことができます。また、贈与税の課税対象にならない範囲内で慎重に行う必要もあります。
大木さん:暦年贈与や特例を活用して、賢く財産を移転したいとお考えの方は、ぜひ専門家へご相談ください。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
| 放送局 |
北陸放送 |
| タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
| 放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
| 出演 |
絹川忠宏、大木文香 |