第383回仲が良い兄弟たちに亀裂を生まないために。放送日:2025.8.13
-
- 【事例】
-
先日お父様が亡くなり、相続がはじまったAさん兄弟。お父様の財産には不動産が多く、さらに相続人は私達兄弟3名。平等に分けるのが難しいのではと思われる中、お父様は生前Aさん兄弟全員と話し合いの場を設け、さらに、その話し合いの内容に沿う形で遺言書をのこしてくれていました。兄弟間にいやな亀裂が生まれることもなくお父様を送り出し、相続を無事に終えることができました。
-
- 【解説】
-
「うちは子ども同士仲が良いから大丈夫」「遺言書なんて必要ない」これは大きな落とし穴です。民法では相続人が子供のみである場合平等に分けないといけない為、子供が複数人いる場合や不動産などの分けにくい財産をもっていた場合、話し合いがつかず家庭裁判所の調停になるケースが年々増えています。相続争いの中で登場するのは、「相続人」だけではありません、「相続人の配偶者」が口出しするケースもままあります。相続人同士の争いを防ぐには遺言の作成が必要不可欠です。さらにいうと、今回のように事前に話し合っておくと、残された相続人も納得できる「円満な相続」を迎えることができるでしょう。
中でもおすすめは「公正証書遺言」です。
公正証書遺言とは公証人に作成してもらい、原本を公証役場で保管してもらう形式の遺言のこと。
法律の専門家である公証人が介在するため法的に正確で、また証拠能力もあります。
更に、原本は公証役場での保管となるため、紛失や偽造・変造等のおそれもなく、最も安心で確実な方法です。費用がかかる、証人の立会いを要するため遺言内容を秘密にできないといった短所もありますが、相続人間の揉め事を防止する上では、公正証書遺言は最も望ましい遺言方法と言えます。
遺言書はただ相続のために書くだけではありません。
ご自分の思いを、残された家族に遺す大切な手段です。
専門家がご要望や思いを細かくお伺いして、遺言書を作成しますから、ぜひご相談ください。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
放送局 |
北陸放送 |
タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
出演 |
絹川忠宏、大木文香 |