第382回介護をしてくれた娘と無関心な息子放送日:2025.8.6
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- 【事例】
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先日、お父様を亡くしたAさん。Aさんには年の離れた兄がいて、相続人はAさんとその兄の二人。
Aさんは長い間、お父様の介護を続けてきましたが兄はほとんど実家には寄り付きません。そんな兄と相続財産が同じ、というのは納得いかないなと思っていたところ、お父様の遺言書が見つかりました。遺言書には、「Aには介護してもらった分、兄より多く相続する」旨が記載されており、大きなトラブルなく相続を終えることができました。
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- 【解説】
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介護を献身的に続けるなどして、被相続人へ特別な寄与をした人が、他の相続人よりも多くの財産をもらいたいと思うのは当然です。相続においてはそれを「寄与分」といって、「認められた分だけ多くの財産」をもらうことができる場合があります。しかし、そのためには「相続人全員」が認める必要があり、それが難しいのが現状です。今回のように、遺言書を書いておけば相続人全員の同意を得る必要なく、スムーズに相続を終えることができるといえるでしょう。ただ、1つだけ気を付けるべき点があります。
※遺留分とは
一定の相続人に対して、遺言によっても奪うことのできない遺産の一定割合の留保分のことをいいます。 亡くなった方(被相続人)は、自身の財産の行方を遺言により自由に定めることができますが、被相続人の遺族の生活の保障のために一定の制約があります。
遺された家族のためにできること、
「遺言書」を書いておくことをおすすめします。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
放送局 |
北陸放送 |
タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
出演 |
絹川忠宏、大木文香 |