第378回相続財産が不動産のみの場合放送日:2025.7.9

  • 【事例】
    今年で定年を迎えたことを機に、相続について考え始めたAさん。
    相続人は子ども3人相続財産の大半を占めているのが、自宅と賃貸に出している分譲マンション1室です。
    Aさんは、子どもたちに「平等に財産を分けてほしい」と考えていますが、どのように相続対策をするべきでしょうか。
  • 【解説】
    相続財産が不動産のみである場合、現金・預貯金と異なり、きれいに3分割することが難しく、残された相続人間で争いが生じるリスクがあります。

    分割方法としては、
    ①現物分割:不動産そのものを分け、各相続人が単独で所有権を取得する方法
    ②代償分割:誰かが不動産を相続し、他の相続人へ代償金を支払う方法
    ③換価分割:不動産を売却し、全相続人で売却代金を分ける方法
    ④共有分割:法定相続分に応じて不動産を共有する方法
  • ①現物分割
    この方法が原則的な方法です。価値が同一の不動産が相続人の数だけある場合等、それぞれの相続人が各不動産を平等に所有できる状況であれば円滑に進みますが、そうでない場合には、1つの不動産を複数に分割して各相続人が取得することになります。
    遺産分割の調停や審判においては、まず、現物分割で解決することができるかを検討し、現物分割が適当でない場合には、②以下の方法が検討されることになります。
  • ②代償分割
    この方法は、相続人の誰かが相続不動産に居住している場合には、使いやすい方法です。
    ただし、この方法のデメリットは、不動産を相続したい相続人が他の相続人に対し、それぞれの法定相続分に応じた代償金を支払うことになるため、不動産を相続したい相続人に支払能力がなければ採用することができないことです。
    また、この方法を採用することを決定したとしても、不動産の算定方法について、時価、固定資産税評価額、路線価のいずれで評価するのかについて揉めるリスクがあります。
  • ③換価分割
    相続した財産(例:不動産、有価証券)を売却して現金化し、その現金を相続人で分ける遺産分割の方法です。
    現物での分割が難しい場合や、相続人全員が財産をそのまま相続したくない場合に用いられます。ただ、田舎の土地では買い手が見つからない場合もあるでしょう。
  • ④共有分割
    この方法は、争いなくいったんは相続手続を終わらせることができるかもしれません。しかし、不動産を共有状態にしておくと、トラブルの温床となり、この方法を取ることは問題解決を先延ばしにするだけといえます。不動産を共有状態にしておくことは、管理行為、処分行為をすべき局面になっても、共有者の意見がまとまらなければ何もできず、財産が「塩漬け」状態となってしまう大きなリスクがあります。
    さまざまなリスクを鑑みて、最も良い方法を専門家と検討することをお勧めします。

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