第374回「誰」が「どの」財産を「どれだけ」もらうか、「分け方」で揉めないための対策をしましょう。放送日:2025.6.11
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円満な相続のために、生前の準備が肝要です。
今日は「分割対策」についてお話します。
「分割対策」というのは、「誰」が「どの」財産を「どれだけ」もらうか、「分け方」で揉めないための対策です。
たとえば、田舎の山と、駅前の土地が相続財産としてあった場合、誰もが駅前の土地の方が相続したいと考えるのではないでしょうか。一方で、不動産が1つしかないのに相続人が複数人いたら?誰が相続するのでしょうか。やはりトラブルになるケースが多いのが「相続財産の分け方」についてです。
「うちは財産がそんなに多くないから相続問題は起こりえない」「家族間で揉め事は起きないだろう」とお考えの方も多いでしょう。しかし実際は、財産の大小に関係なく「誰が」「どの」財産をもらうかで様々な問題が発生するのです。
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大木さん:ではトラブルが起きないようにするために、どのような準備が必要でしょうか?
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- ■遺言書を残しておく
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遺言書は、愛する家族に残す最後のメッセージであると同時に、遺言書があることで遺産分割協議を省略することが出来るので、争族を未然に防ぐ最良の手段です。
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- 下記の場合は、遺言を残しておくことをお勧めします。
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▶ 財産の大半が不動産である
▶ 相続人同士が不仲である
▶ 推定相続人が認知症、意思能力に問題ある
▶ 推定相続人が音信不通、失踪している
▶ 推定相続人が配偶者と先妻の子である
▶ 推定相続人が配偶者と兄弟姉妹(第3順位)
▶ 特定の相続人に継がせたい財産がある
▶ 取引相場のない株式を保有する同族会社
▶ 法定相続人以外の人に渡したい
▶ 内縁の配偶者がいる
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- ■財産の整理をしておくこと
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分けにくい財産(不動産)、もらっても困るだろう財産(田舎の土地、老朽化して空室がほとんどのアパート…等)を把握して、整理しておきましょう。相続時に、相続人が困らないように準備しておくことが重要です。
ラジオ番組
教えて絹川先生!
文香の知らない相続の世界
パーソナリティと相続について楽しく学ぶラジオ番組です。
身近な事例を元に、相続にまつわるトラブルや
疑問を分かりやすく解説しています。
放送局 |
北陸放送 |
タイトル |
「教えて絹川先生!文香の知らない相続の世界」 |
放送時間 |
毎週木曜日15:20~ |
出演 |
絹川忠宏、大木文香 |