第356回相続人の確定、財産の棚卸、相続税の試算など、生前対策が重要です。放送日:2025.2.6

  • 大木さん:この番組ではちょっと難しい相続について、絹川先生に教えていただいていますが、、、リスナーのみなさんは「相続について家族と話し合ったこと」ありますか?

    絹川先生:やはり「相続」と聞くと「お金」「揉める」「面倒」など良くないイメージが先行して話し合うことはない、という人が多いかもしれませんね。

    【データ】出典:ベンナビ相続
    相続について49.4%が親と話したことがない。と回答しています。
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000190.000032382.html


    大木さん:しかし、これまで先生に教えてもらった事例の中では「生前に話し合っておけば…」と事前に対策しておけば防ぐことのできたトラブルがほとんどでしたよね。

    絹川先生:そうなんです、相続に関しては、被相続人の存命中から、
    ・『相続人の確定』・・・・・・・・・誰が相続するのか(誰にさせたいか)
    ・『相続財産の内容』・・・・・・どんな財産があるのか、その財産の特徴(わけやすいか、評価はできるか)
    ・『もしものときの相談先』・・・誰に相談するか(してあるか)
    を整理しておくことがポイントです。また相続人の誰に内容を伝えておくべきかも考えておくといいでしょう。

    大木さん:遺言書がないという場合、何かとトラブルになりがちですよね。

    絹川先生:遺言書がない相続の場合は特に、相続人全員で相続財産をどのように分けるかを話し合わなければならず、トラブルの元になったり、手間がかかったりします。相続人が誰になるのか、確定させておくことが重要です。
  • 【ポイント】*家族で話し合ったり共有した方がいい場合とそうでない場合があります。
    ・相続人の確定
    ・財産の棚卸し→不動産がある場合は、大まかな資産価値を把握しておきましょう。
    ・有価証券など電子財産→ログイン情報やパスワードなどを記録して共有
    ・相続税の試算→どのようにして払うかを決めておく(現金一括支払い必須)
    さらに、相続人がするべきこと、相談先などをまとめて残しておくと、相続人が困らずにすみます。
    たとえば、「家のことは○○に電話して」「葬儀は○○に頼んである」「相続税の相談は○○にしている」といった具合です。スムーズに相続を進めるためには、被相続人が家族や親戚に、相続人や相続財産などについて説明し、情報を共有しておくことが大切です。