第293回【事例でみる相続対策】生前の資金援助は遺産の先渡しとみなされ「特別受益」と呼ばれます。放送日:2023.11.30

  • 【事例】
    最近、「終活」という言葉をよく耳にするようになり相続対策をはじめたAさん。
    Aさんの財産は持ち家、預貯金。奥さまはすでに亡くなっており、息子3人が相続人です
    息子2人はまだ結婚していませんが、1人は最近結婚したため結婚資金として数百万渡しました。
    Aさんは今後、結婚するときには他の息子たちにも結婚資金を渡したいと考えていますが
    現状としては、息子3人で争いが起きないようにまだ結婚していない2人には多めに財産を残すことを希望しています。
  • 【事例内容のおさらい】
    絹川先生:相続人が3人の息子、そのうち1人には結婚資金として数百万の援助をしたというケースですね。

    大木さん:今回のように、相続人のうち一人だけが多くの援助をうけていた場合、援助を受けていない相続人は確かに「不公平だ」と感じるかもしれませんね。

    絹川先生:そうですね、もし何も対策しないままAさんが亡くなってしまった場合、いらぬ争いの火種となることも考えられます。
  • 【大木さんからの質問】
    大木さん:争いにならないよう、Aさんの希望通り「援助を受けていない2人の息子」に財産を多めに残すには、どのような対策が考えられますか?
  • 【絹川先生からの「相続対策」解説】
    絹川先生:息子3人との話し合いを経たうえで、まだ援助を受けていない2人に多めに財産を残す旨を記した遺言書を書きましょう。もし何も話さないままに、遺言書をのこした場合、反対に結婚資金をもらった息子から不満が出ることも想定されます。

    また、生前の資金援助は遺産の先渡しとみなされ「特別受益」と呼ばれます。

    相続の場面で特別受益と見なされるのは、「婚姻、養子縁組のため、もしくは生計の資本として」の贈与や遺贈になりますので、前述の結婚資金、住宅購入資金などがそれに当たります。とくに、被相続人の生前に受け取っていた援助(生前贈与)に関しては、「遺産の前渡し」と見なされます。

    大木さん:では、たとえば遺言書が無い場合でも、結婚資金の援助を受けた相続人は「遺産の先渡し」を受けたとみなされるということですか?

    絹川先生:そうですね、遺言が無い場合でも、特別受益を受けた相続人については、その分を相続財産に加えたうえで相続分から差し引いた額を相続することになります。しかし、相続人間での不要な争いを避けるために、事前に話し合い、遺言書を書いておくことが円満な相続につなげることは変わりません。

    大木さん:相続がきっかけで家族関係が悪くなる、といったことを避けるためにも、まずは家族間で話し合うことから始めてみることが良さそうですね。

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